火災で焼け出された後に新築した家に移り住んだ思い出

現在40代前半ですが、新築の家に引っ越したことは、今までの人生でたったの一度きりです。それは、中学1年生のときのことでした。
新しい家に移る前は、アパート暮らしをしていました。新築した家と同じ敷地にあった元の家が火事で焼けてしまったためです。アパートに住んでいたのは半年ほどでしたが、日当たりの悪い部屋が二つしかない仮住まいのアパートから、広々とした新しい家に引っ越すのは、心が躍るような出来事でした。
新しい家の施工を担当したのは、父の友人の大工です。登山を趣味とする父の山仲間で、小さな工務店を経営していました。近しい友人に建築を頼むという気安さもあってか、父は素人ながら家の基本的な設計を自分で行いました。もちろん、その友人の手をだいぶ借りてのことでしたが。
新しい家は、二階建てで大きな三角屋根のある家です。ベランダも付いています。部屋の数が多く、家族の一人一人が個室を持つことができました。自分にも部屋が一つ与えられました。人生で初めて自分の部屋というものを持ったのがこのときです。広さは7畳半あり、大きな本棚を置いても広々と使うことができます。その後、高校を卒業するまで勉強部屋兼寝室として使いました。
この家には、現在も両親が住んでいます。ベランダの手すりがさびたり、壁の塗装が傷んだりすることもありましたが、その都度直しながら大事に維持しています。

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